空き家の水道は止めて大丈夫?止める場合の注意点や通水方法を解説

空き家の水道は止めて大丈夫?止める場合の注意点や通水方法を解説 トラブル

空き家を所有しているあなたは、水道代を節約するために水道契約を止めることを考えているかもしれません。しかし、空き家の水道は安易に止めてしまうと、思わぬトラブルに繋がる可能性があります。今回は、空き家の水道契約を止めることによるメリット・デメリットや、水道管の凍結を防ぐ方法、止めた後の通水方法について解説します。この記事を読めば、空き家の水道について正しく理解し、適切な管理方法を選択できるようになるでしょう。

空き家の水道契約は必要?止めてしまうとどうなるのか

空き家の水道契約は、止めてしまうと様々な問題が発生する可能性があります。メリットとデメリットを比較して、あなたにとって最適な選択をしましょう。

水道契約を止めるメリット

水道契約を止める最大のメリットは、水道料金の支払いが不要になることです。水道代は、使用していなくても基本料金が発生します。そのため、水道を使用しない空き家では、水道料金の節約につながります。

水道契約を止めるデメリット

水道契約を止めることによるデメリットは、大きく分けて3つあります。

水道管の凍結や破裂のリスク

水道管に水が溜まった状態だと、冬場に凍結し、最悪の場合破裂してしまうことがあります。水道管が破裂すると、水漏れが発生し、家屋に大きな被害をもたらす可能性があります。また、水道管の修理費用も高額になるため、水道契約を止めることはリスクが高いと言えるでしょう。

空き家対策の推進に関する特別措置法違反の可能性

日本では、空き家を放置すると、周辺環境に悪影響を及ぼす可能性があるとして、空き家対策の推進に関する特別措置法が制定されています。この法律では、適切な管理がされていない空き家は「特定空家」に指定され、行政から指導や勧告を受けることがあります。特定空家に指定されると、固定資産税の減額措置を受けられなくなるなど、様々なペナルティが課せられる可能性があります。水道契約を止めてしまうと、空き家の管理が難しくなり、特定空家に指定されるリスクが高まるため注意が必要です。

水道料金の発生

水道契約を止めたとしても、水道管内部に水が残り、それが腐敗して悪臭を発生させることがあります。また、害虫が侵入し、繁殖する原因にもなります。これらの問題を解決するためには、定期的に通水を行う必要がありますが、通水には再び水道契約が必要になります。そのため、水道契約を止めた後も、水道料金が発生する可能性があることを覚えておきましょう。

空き家の水道はいつ止めるべき?解約のタイミング

空き家の水道契約を解約するタイミングは、空き家の将来的な利用計画によって異なります。具体的な状況別に、解約のタイミングを解説します。

空き家を売却する予定がある場合

空き家を売却する予定がある場合は、売却が決まるまでは水道契約を継続しておくことをおすすめします。売却活動中は、内覧者が訪れることが多く、水道が使えないと内覧に支障をきたす可能性があります。また、売却後も、水道契約が継続していれば、買主はすぐに住み始めることができます。スムーズな売却を進めるためにも、水道契約は継続しておくのが良いでしょう。

空き家を賃貸に出す予定がある場合

空き家を賃貸に出す予定がある場合は、賃貸が決まるまでは水道契約を継続しておくことをおすすめします。賃貸が決まれば、入居者はすぐに水道を使用できます。また、賃貸物件の管理をスムーズに行うためにも、水道契約は継続しておきましょう。

空き家を解体する予定がある場合

空き家を解体する予定がある場合は、解体工事が始まる前に水道契約を解約することができます。解体工事中は、水道を使用することはほとんどないため、解約することで水道料金の無駄を減らすことができます。ただし、解体業者によっては、水道を使用する必要がある場合もあるので、解体業者に事前に確認しておきましょう。

空き家を放置する予定がある場合

空き家を放置する予定がある場合は、水道契約を止めても問題ありません。ただし、水道管の凍結や破裂のリスクを考慮し、適切な対策を講じる必要があります。水道管の凍結を防ぐためには、冬場に水抜きを行うか、水道管に保温材を巻くなどの対策が必要です。また、定期的に空き家を訪問して、水道管の点検を行うことも重要です。放置する場合は、これらの対策をしっかり行いましょう。

空き家を相続した場合

空き家を相続した場合、水道契約の解約は、相続手続きが完了してから行うのが一般的です。相続手続きが完了するまでは、水道料金の支払い義務は相続人に移転していません。そのため、相続手続きが完了する前に水道契約を解約してしまうと、相続人に水道料金の請求がくる可能性があります。相続手続きが完了してから水道契約を解約するようにしましょう。

空き家の水道管を凍結から守る方法

空き家の水道管は、冬場に凍結し、破裂するリスクがあります。凍結を防ぐために、いくつかの対策方法があります。

水抜きをする

水道管内部の水をすべて抜き出すことで、凍結を防ぐことができます。水抜きをするには、まず水道の元栓を閉め、その後、すべての蛇口を開けて水道管内の水を排出します。水抜き作業は、専門業者に依頼することも可能です。

水道管に保温材を巻く

水道管に保温材を巻くことで、外気の影響を遮断し、凍結を防ぐことができます。保温材は、ホームセンターなどで手軽に購入できます。水道管に巻き付ける際は、隙間なくしっかりと巻き付けましょう。

凍結防止ヒーターを設置する

凍結防止ヒーターは、水道管に直接取り付け、電熱線で水道管を温めることで凍結を防ぐことができます。凍結防止ヒーターは、電気代がかかりますが、効果の高い凍結防止対策です。

定期的に通水する

定期的に水道管に水を通すことで、凍結を防ぐことができます。通水は、冬場だけでなく、春や秋など気温が低い時期にも行うのがおすすめです。通水する際は、すべての蛇口から水を出し、水道管全体に水が流れるようにしましょう。

水道管の点検を行う

定期的に水道管の点検を行い、破損や劣化がないかを確認しましょう。水道管の破損や劣化は、凍結や漏水の原因となる可能性があります。点検は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

空き家の水道を通水する方法

空き家の水道契約を止めた後、再び水道を使用する際には、通水作業が必要です。通水作業は、水道管内に溜まった空気やゴミを排出することで、水道を正常に使える状態にする作業です。通水作業は、以下の手順で行います。

蛇口を数分間ひねる

まず、すべての蛇口を数分間ひねって水を流します。この作業によって、水道管内の空気を排出することができます。特に、長い間使用していない蛇口は、水がなかなか出ない場合があります。そのような場合は、蛇口を数回ひねったり、蛇口を軽く叩いたりして、水を出しやすくしましょう。

トイレの水を流す

トイレの水を流すことで、トイレの排水管に溜まった水を排出することができます。トイレの水を流す際は、水を流した後に便器の中に水が溜まっているかを確認しましょう。水が溜まっていない場合は、排水管に詰まりがある可能性があるので、専門業者に相談する必要があります。

お風呂の蛇口をひねる

お風呂の蛇口をひねることで、お風呂の排水管に溜まった水を排出することができます。お風呂の排水管は、髪の毛や石鹸カスなどが詰まりやすいので、定期的に通水することが重要です。

洗濯機の水道栓をひねる

洗濯機の水道栓をひねることで、洗濯機の水道管に溜まった水を排出することができます。洗濯機の水道管は、ホースの接続部分などが劣化しやすく、漏水の原因となることがあります。定期的に通水して、状態を確認しましょう。

給湯器の給水栓をひねる

給湯器の給水栓をひねることで、給湯器の水道管に溜まった水を排出することができます。給湯器の水道管は、凍結による破損のリスクが高いので、冬場は特に注意が必要です。冬場は、給湯器の水抜きを行うのがおすすめです。

まとめ

空き家の水道は、安易に止めてしまうと様々な問題が発生する可能性があります。適切な管理方法を選択し、空き家を長く安全に保ちましょう。この記事が、あなたの空き家の水道管理に役立てば幸いです。

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